ACHILLES LAST STAND2008年06月15日 22時55分25秒

 ZEPの10分に及ぶ大作、「ACHILLES LAST STAND」がようやく完成した。

 制作を始めたのは今からおよそ13年前、95年の冬であった。
 以前から憧れていたこの曲、高校時代に一度バンドで無理矢理演ったことはあったものの、変則的なこの曲を再現するにはほど遠かった。
 特にボンゾのドラムスに憧れまくっていた私は何とか、打ち込みで再現できないかと思い始め、ヒューマンリズムコンポーザと名乗っていた中古のRoland R8を手に入れ、こつこつと打ち込みを始めたのである。
 100のリズムパートを全て使い切り、何曲分であろうかと思われる打ち込みは骨が折れたが、当時としてはリズムマシンでもなんとかボンゾの雰囲気を出せたように思えた。
 ヴォーカルの見通しもたたないまま、ギターのダビングをし、最終的にはリズムマシンから、音源をサンプラーに移し、8chアナログレコーダにより、自ら無理矢理ヴォーカルを録音したのが、97年。そのあまりにも貧弱なヴォーカルに幻滅し、お蔵入り。

 その後何年も放置状態であったが、バンドメンバーのぽおがヴォーカルスタイルが違うにもかかわらず、協力してくれるということで、DAWにより一から作り直した。

 ドラムスは一度サンプラーソフトに移し、DFH、BFDとボンゾのキットに近いものにグレードアップしたが、26インチというパスドラとラデックのキットの似たものがなかったことにより、またまたしばらく放置。今回BFD2としてバージョンアップしたソフトの中にドンズバのキットがあったので、これに置き換えたところ、長年追い求めていたサウンドにちかいものができあがったと思う。
 これらバーチャルドラム的なソフトはそれぞれノートナンバーやベロシティーレイヤーが異なるため、差し替えるときにはいちいち設定を変えなければならず、簡単ではなかった。

 この曲、ドラムスと並んで重要なのがベースだ。
 適度に歪んだサウンドであるが、普通の4弦のベースではなく、複弦のついた8弦ベースらしい。
 特に空ピックで16分音符を弾いているところは、まるでギターのようなサウンドだ。
 当方当然ベーシストでもないので、8弦ベースは所有しておらず、普通のジャズペタイプのもので録音した。
 適度にアンプシミュレータでオーバードライブさせ、録音したトラックにピッチシフトで1オクターブ高い音をミックス。 しかし、いざミックスダウンというときに重大な欠陥が見つかった。
 オーバードライブさせたベースでは低音域が全くなっくなっていて、いくらEQで補正しようにも無くなった帯域を上げることはできなかったというわけである。
 しかたなく、ここはもう一度録音し直すことに。。。。
 今度はサンズアンプを使い普通のベースサウンドで録音。そのトラックをプラグインのアンプシミュレータでオーバードライブ。ただ、低音域がなくなってしまうのは同じなので、原音を残しオーバードライブとミックスさせてみた。
 これなら低音と高音域のドライブサウンドを共存できるというわけである。たぶんオリジナルもこのようにしているのではないだろうか。
 後は同じくピッチシフトをかけ、EQでかなりドンシャリなセッティングにしてみた。
 ベースにかかわらず、このアルバムはかなりドンシャリなサウンドになっている。

 いつも思うことなのだが、できあがった曲をオリジナルと比べるとどうもハイファイ過ぎるきらいがある。
 当時のアナログ機材で録音したものと、DAWとシミュレータなどで作り上げた似非レコーディングではそもそも同じに仕上がるわけがないのではあるが、今回特にヴォーカルとギターが前に出すぎる感じがした。
 オリジナルはいい意味で奥に引っ込んでいて、広がりのある音になっている。
 そこで、いつもはかけ録りで使っているCubaseのプラグインで、アナログレコーダをシミュレートした「Magneto」というものを積極的に活用してみた。
 いつものDefaltではなく、もっときつくかかる設定にしてアナログっぽさを強調してみたところ、いい感じで奥に引っ込んでくれた気がする。
 コンプレッサーというよりもアタックが丸くなるリミッターのような感じだ。
 隠し味的なものだが、これからのレコーディングではこのセッティングで常用しようかと思っている。
 
 とりあえず、一応完成したわけであるが、大好きな曲だけに、いろいろと不満な点があれこれと。
 特にイントロのギターが違う。
 そもそも使用しているギターが違うかもしれない。
 まあ、たとえ使用楽器が明らかになったとしても、同じ楽器をそろえることは金銭的にも不可能だと思われ。
 ここはやはり、どんなにこだわっても自己満足するしかない世界。
 逆にチープな環境でどれだけ本物のサウンドに迫れるかという当初のテーマに戻って考えなくてはと思うこのごろ。
 いくら、ボンゾの使用したラディックキットのサンプルが手に入ったとはいえ、似非ドラムであることには変わらないのだから。。。

 ともあれ、音源はマイサウンド(旧プレイヤーズ王国)にて登録中です。
 音源公開まで今しばらくお待ちくださいませ。